車のトラブルは時と場所を選ばず、静まり返った夜道や深夜に突然訪れることも少なくありません。こうした状況で頼りになるのがカーレスキューサービスですが、多くの人が気になるのが「夜間や深夜に呼ぶと料金は高くなるのか」という点でしょう。結論から言うと、多くの場合、夜間・深夜帯の救援依頼には日中の料金に加えて「割増料金」が発生します。この追加費用は、作業員の労働環境や安全確保のために設定されており、知らずスに依頼すると予想外の出費に驚く可能性があります。例えば、ロードサービスの代表格であるJAFでは、夜間(午後8時から翌朝8時まで)の救援依頼に対して、基本料や作業料に加えて一件あたり数千円程度の夜間・深夜料金が加算される規定があります。これは会員・非会員を問わず適用されるため、たとえJAF会員であっても夜間の利用では追加費用が発生する可能性があることを念頭に置く必要があります。ただし、会員であればバッテリー上がりやパンク修理といった基本作業料の多くが無料になるため、非会員が利用する場合に比べて総額は大幅に抑えられます。非会員の場合、日中の料金自体が高額な上に夜間料金が加算されるため、その負担は非常に大きくなります。一方で、現在加入している任意の自動車保険に付帯するロードサービスも重要な選択肢です。保険会社によっては、提携するロードサービス業者の夜間割増料金を保険会社側が負担し、利用者には追加費用がかからない、あるいは非常に安価で済むプランを提供している場合があります。これは非常に大きな節約術となるため、ご自身の保険契約内容を事前にしっかりと確認しておくことが肝心です。保険証券や契約者向けアプリで、ロードサービスの適用条件や時間帯による料金体系をチェックしておきましょう。費用を抑えるための最も効果的な方法は、JAFの会員になること、そして自分の自動車保険のロードサービス内容を熟知しておくこと、この二段構えの備えです。JAF会員の年会費は、非会員として一度でも夜間に救援を呼ぶ料金を考えれば、十分に元が取れる「保険」と言えます。また、安全が確保できる状況であれば、救援を呼ぶのを夜間割増が終わる翌朝8時以降まで待つ、というのも一つの現実的な判断です。例えば、自宅駐車場でのバッテリー上がりや、安全な場所に停車できている場合などがこれにあたります。ただし、高速道路上や交通量の多い道路でのトラブルは、二次的な事故を防ぐためにも、時間帯を問わず速やかに救援を要請することが最優先です。夜間のトラブルは不安を煽りますが、料金体系を正しく理解し、自分にとって最適なサービスを選択できる準備をしておくことで、無用な出費を抑え、冷静に対応することが可能になります。