擬石の製品を選ぶとき、「ショットブラスト仕上げ」「ビシャン仕上げ」といった言葉が出てきて、どう違うのか迷うことがあります。擬石の見た目は、表面の仕上げ方で大きく変わります。この記事では、擬石のコンクリート製品で使われる代表的な仕上げ方法と、それぞれの見た目や選び方のポイントを説明します。
擬石の仕上げとは
擬石の仕上げとは、型枠から取り出したコンクリートの表面を加工して、天然石のような質感を出す工程のことです。型から出したばかりのコンクリートの表面は、セメントの薄い膜で覆われていて、のっぺりとした印象になります。この表面を削ったり叩いたりすることで、中の骨材(砂利や砕石)が見え、石らしい表情が生まれます。
同じ配合のコンクリートでも、仕上げ方法を変えるだけで、ざらっとした素朴な印象にも、つやのある上品な印象にもなります。
仕上げの作業は、コンクリートが十分に固まり、表面を加工しても崩れない強さになってから行います。どの仕上げにするかは、配合や型枠と同じように、コンクリート製品を設計する段階で決めておくのが一般的です。仕上げの方法によって、加工にかかる手間も変わります。
知っておきたいポイント
1. ショットブラスト仕上げ
ショットブラストは、細かい鋼の粒を表面に勢いよく吹き付けて、表面を細かく削る方法です。全体に均一なざらつきが出て、落ち着いた石の風合いになります。表面に凹凸ができるため、滑りにくくしたい舗装用の平板などにも使われます。
2. ビシャン仕上げ
ビシャンとは、先端に細かい突起がたくさん付いたハンマーのような道具のことです。これで表面を叩いて、細かな凹凸を付けます。もともとは石材を加工するための伝統的な方法で、手作業ならではの素朴な風合いが出ます。機械で行う場合もあります。
3. 研磨仕上げ
研磨仕上げは、表面を砥石などで磨いて平らにする方法です。骨材の断面が見え、なめらかな手ざわりになります。磨き方の程度によって、つやを抑えた仕上げから、光沢のある仕上げまで調整できます。ベンチの座面や、建物の外構など、上品な印象にしたい場所で選ばれることがあります。
注意点・よくある勘違い
仕上げ方法は、見た目だけで決めないことが大切です。たとえば、なめらかに磨いた表面は美しい一方で、雨の日に滑りやすくなることがあります。人が歩く場所や、子どもが遊ぶ場所では、滑りにくさも考えて選びましょう。
また、同じ名前の仕上げでも、工場や職人によって仕上がりの印象が少しずつ違います。カタログの写真だけで判断せず、可能であればサンプルや施工例を実際に見て確認すると安心です。骨材の色によっても見え方が変わるため、配合とあわせて相談するのがおすすめです。
まとめ
- 擬石の仕上げは、表面を加工して骨材を見せ、石らしい質感を出す工程
- ショットブラストは均一なざらつき、ビシャンは素朴な凹凸が特徴
- 研磨はなめらかな手ざわりで、つやの程度も調整できる
- 見た目だけでなく、滑りにくさなど使う場所の条件で選ぶ
- サンプルや施工例で、実際の仕上がりを確認すると安心
仕上げの違いを知っておくと、カタログを見たときに、完成後の雰囲気を想像しやすくなります。